キャベツが固いのにはいくつか原因がありますが、トウ立ちという根菜や葉物野菜にみられる現象が主な原因とされています。
そんな固いキャベツは、
- 塩もみ
- レンジやフライパンで加熱する
ことで柔らかくすることができます。
固い部分を使ったレシピとして、コールスローサラダ、キャベツと鶏ひき肉のお袋煮をお伝えします。
この記事では、キャベツが固い原因や柔らかくする方法、また固いキャベツを使ったレシピも紹介していきます。
また、キャベツの日持ちや保存方法もお伝えします。
キャベツが固い原因
キャベツが何となくゴワゴワと固くなり、水分が少なくなったり、味が薄くなったりしてきた時のキャベツは、トウが立っているのかもしれません。
キャベツは、冬の終わりに暖かくなってくるとトウ立ちすると言われています。
固く締まった冬キャベツの時季が終わりに近づき、美味しい盛りを過ぎてしまったと考えられます。
キャベツは、種類や収穫する時季により、葉の巻き方や固さに違いがあります。
水分が多くてふんわりとしている春キャベツに対して、冬キャベツは、形が扁平で葉と葉の間には隙間がなく重いのが特徴です。
固いキャベツを柔らかくする方法
固いキャベツを柔らかくする方法として、
- 塩もみ
- レンジで加熱する
- フライパンで蒸す
を紹介します。
塩もみする
- キャベツを食べやすい大きさに切る。
- ボウルに入れて、塩を振りかけよく混ぜる。
- しばらく置いて、キャベツのカサが減ったら、絞って水気を切る。
塩揉みすることで、キャベツの葉は柔らかくなりますが、若干の塩味が残ります。
サラダ、和え物、漬物などの下ごしらえであれば、塩揉みしても気にならないでしょう。
しかし、味付けをする料理の下ごしらえには適さない場合もあります。
また、キャベツの芯はそのまま塩揉みしても柔らかくならないことも多いので、小さく切るなど工夫してください。
レンジで加熱する
- キャベツを好みの大きさに切ります。
- 耐熱容器に入れて、ふんわりとラップをします。
- 500Wで4分~5分ほど加熱します。
- ザルにあげて水気を切ります。
ロールキャベツに使うキャベツの葉を柔らかくしたい時などは、湯通しするより、電子レンジで加熱する方が時間を短縮できます。
またキャベツの葉をサラダに使いたい時には、加熱後粗熱が取れたら、冷蔵庫で冷やして使えば問題ありません。
大量の固いキャベツを柔らかくしたい場合には、何回かに分けて電子レンジで温めるとムラができにくくなります。
フライパンで蒸す
- キャベツを食べやすい大きさに切る。
- フライパンにキャベツと水(キャベツが半分浸かるくらい)を入れ、火にかける。
- 沸騰したら蓋をして、中火から強火で3分ほど加熱する。
- 火を止めて3分ほどそのまま置いた後、ザルに上げる。キャベツの固さを確認して、固ければ同様の方法で1分ほど加熱したり、蒸したりする。
- 粗熱が取れたら、キャベツの水気を絞る。
フライパンで蒸し茹でにすると、固さの調節がしやすいです。
キャベツの葉をサラダや和え物にする時に適しています。
蒸し茹でにすることで、鍋にたっぷりのお湯を沸かしてキャベツを茹でるよりも、キャベツの栄養の流出を少なくすることができます。
キャベツの外の葉は、固い上に、農薬が心配という方もいらっしゃるでしょうが、農薬が付着した一番外側の部分は、出荷前に切り落とされているそうです。
キャベツの外葉には、ビタミンC、ビタミンK、カルシウムなどの栄養が豊富に含まれているので、捨てたらもったいないです。
しかし、外葉の虫喰いがひどかったり黄色く枯れていたりしたら気持ちよく食べられないので、捨てることをおすすめします。
時季によっては、外葉だけでなく、内側の葉も固いキャベツがあります。
キャベツの固いところを使ったレシピ
キャベツの固いところを使ったレシピとして、
- コールスローサラダ
- キャベツと鶏ひき肉のお袋煮
についてお伝えします。
固いキャベツの使い道
固いキャベツは水分量が少なく煮崩れしにくいので、ロールキャベツやキャベツのトマト煮込みのような、加熱調理する料理に適しています。
じっくり煮込んでスープやお味噌汁の具材にしても柔らかく仕上がり、その上、野菜の旨味が出て美味しくなります。
また固いキャベツの葉や芯を細かく刻んで、餃子の具やお好み焼きに入れても、加熱調理することで甘みが出て美味しいです。
また水分が少ない固いキャベツは炒め物にも向いているので、中華料理の食材としても活用できます。
豚肉や牛肉と炒め合わせたり、卵と一緒に炒めたりするだけでも美味しく食べられますよ。
食べた時の歯ごたえがある物をお好みなら大きめに、柔らかい物をお好みなら小さめに切って、塩揉みや電子レンジ、フライパン等で加熱するなどの下処理をしてから調理しましょう。
固いキャベツを、一手間加えて美味しくいただけるレシピを紹介します。
キャベツの固いところを使ったレシピ
コールスローサラダ
〈材料〉3人分
- キャベツ:5枚
- 塩:少々
- カニカマ:5本
- マヨネーズ:大さじ4
- 酢:大さじ:1/2
- 砂糖:大さじ1
〈作り方〉
- キャベツは、粗みじん切りにします。ボウルに入れて塩少々を混ぜて、しんなりさせます。
- カニカマは、キャベツと同じくらいの大きさに裂いておきます。
- キャベツがしんなりしたら、水でよく洗い、水気を絞ります。
- ボウルにマヨネーズ、酢、砂糖を入れて混ぜ、カニカマとキャベツを入れてよく混ぜれば完成です。
キャベツと鶏ひき肉のお袋煮
〈材料〉2人分
- 油揚げ:2枚
- 鶏ひき肉:50g
- キャベツ:1枚
- おろししょうが:小さじ1
- 本だし顆粒:小さじ1
- しょうゆ、酒、みりん:各大さじ1
〈作り方〉
- キャベツは細かくみじん切りにして、塩少々(分量外)をふり、5分おき、水気を絞ります。
- 油揚げは表面の油をキッチンペーパーで軽く拭き取り、半分に切り口を開いてポケット状にします。(油揚げの油っぽさが気になる方は、熱湯で油抜きしてから使用するとよいでしょう。)
- ボウルに、鶏ひき肉、キャベツ、おろししょうが、本だし顆粒を入れて混ぜ、油揚げのポケットに詰めます。
- 耐熱皿に並べ、しょうゆ、酒、みりんをかけ、ふんわりとラップをします。レンジで3分加熱し、裏返して再度2分加熱します。
- 2回加熱したら、そのまま3分くらい蒸らします。
全体的に味が馴染んだら完成です。
キャベツは、塩を振って5分置いたり、レンジで加熱したりするので、固さは感じられず、油揚げに包んだ餃子のようになり、美味しく食べられました。
キャベツの日持ちと保存方法
キャベツの日持ちは、
- 冷蔵で2~3週間ほど
- 冷凍で2週間~2ヶ月ほど
- 常温で3日~1週間ほど
と言われています。
キャベツの冷蔵での日持ち
キャベツを冷蔵庫で保存した時の日持ちは、2~3週間ほどですが、冷蔵庫での保存の仕方によっても変わってきます。
キャベツ1玉の場合は、2~3週間ほど日持ちしますが、半分にカットしたキャベツの場合は、断面が空気に触れているので、1週間を目安に食べ切った方がよいでしょう。
キャベツの冷蔵での保存方法
キャベツの冷蔵での保存方法として、
- キャベツ1玉の場合
- キャベツをカットした場合
についてお伝えします。
キャベツ1玉の場合
キャベツの芯がついたままの状態では、キャベツが成長し続け、葉の部分の栄養が奪われてしまうため、日持ちも短くなってしまうので、下記のように保存します。
- キャベツの芯の部分をくり抜く。
- キッチンペーパーを濡らして、芯をくり抜いた箇所に詰める。(乾燥を防ぐため)
- 霧吹きで濡らした新聞紙などでキャベツ全体を包み、ポリ袋に入れ、口を軽く結ぶ。
- 芯のあった部分を下にして、冷蔵庫に入れて保管する。
キャベツをカットした場合
キャベツ1玉丸ごと冷蔵庫に入れるのは大きすぎるため、半分にカットして保存するという時に、下記のように保存するとよいでしょう。
- 芯を切り取る。
- 軽く濡らした新聞紙などで包み、ポリ袋に入れ、口を軽く結ぶ。
- 軸の切り口を下にして冷蔵庫で保存する。
キャベツの冷凍での日持ち
キャベツを冷凍保存すると、保存方法によって異なりますが、2週間~2ヶ月ほど日持ちします。
キャベツを生のままで冷凍保存した場合は、2週間から1ヶ月ほど日持ちします。
キャベツを一度湯がいてから冷凍保存した場合は、1~2ヵ月ほど日持ちします。
キャベツの冷凍での保存方法
キャベツの冷凍での保存方法として
- 生のままで保存する場合
- 茹でて保存する場合
についてお伝えします。
生のままで保存する場合
- キャベツを食べやすいまたは使いやすい大きさにカットする。
- キャベツを洗って、水気をしっかり切る。
- ジッパー付きの冷凍用保存袋に入れ、空気を抜きながら袋を閉じる。
- 冷凍庫に保存する。
茹でて保存する場合
- 洗ったキャベツを、適当な大きさにカットして茹でる。
- しっかり水気を拭き取る。
- ジッパー付きの冷凍用保存袋に入れ、空気を抜きながら袋を閉じる。
- 冷凍庫に保存する。
キャベツの常温での日持ち
キャベツを常温で保存した場合の日持ちは、時季や室温によって異なりますが、3日~1週間ほどです。
キャベツの保存に適した温度は、0~5℃と言われていますので、冬場で暖房が効いていない部屋であるならば、1週間位は常温でも保存できます。
暖かい時季や夏場の常温保存は、よい状態での保存はできないのでおすすめできませんが、冷暗所に保存することで3日ほど日持ちします。
キャベツの常温での保存方法
キャベツの常温での保存方法は、冷蔵での保存方法と同じで、下記のようになります。
- キャベツの芯の部分をくり抜く。
- キッチンペーパーを濡らして芯をくり抜いた箇所に詰める。(乾燥を防ぐため)
- 霧吹きで濡らした新聞紙などでキャベツ全体を包み、ポリ袋に入れ、口を軽く結ぶ。
- 芯のあった部分を下にして、冷暗所に保存する。
キャベツを横向きにしておくと、上に立ち上がろうとして糖分や水分を消費してしまうので、鮮度を長持ちさせるために、芯を下にして立たせた状態で保存するとよいそうです。
キャベツの黒いつぶつぶや変色
キャベツの黒いつぶつぶは「ゴマ症」と呼ばれるもので、キャベツに含まれるポリフェノールが環境変化などでストレスを感じた際に黒くなるそうです。
また切口が黒くなるのは、キャベツに含まれるポリフェノールが、空気に触れて酸化した結果、黒く変色してしまうそうです。
黒いつぶつぶの部分や変色は食べても大丈夫?
ゴマ症も切り口の変色も、カビなどのように悪い物ではないので、食べても問題ありません。
ゴマ症が出たキャベツは、水分を多く含んでいるので、傷みやすくなっているとも言われているので、早めに食べ切ってしまう方がよいでしょう。
また、キャベツの切り口が黒くなるのは、カットしたリンゴをしばらく置いておくと茶色く変色するのと同じで、空気に触れていると黒く変色してしまいます。
この場合も、早めに食べた方がよいでしょう。
切り口が黒くならない方法
濡らした新聞紙やキッチンペーパーでキャベツの切り口を抑えるように包んで、ポリ袋に入れて冷蔵庫に保管すれば黒くなるのを防ぐことができます。
ポリ袋に入れた後は、ポリ袋の口を軽く結ぶ程度にしておくと、キャベツが息をしやすくなります。
この方法で保存することで、1週間~10日ほど日持ちすると言われています。
千切りなど細かく切ったキャベツは、空気に触れる箇所が多いので、早めに食べ切ってしまうか、食べ切れない場合は、冷凍保存するとよいでしょう。
まとめ
キャベツが固い原因や柔らかくする方法、キャベツの固いところを使ったレシピなどについてご紹介しました。
- キャベツには、冬キャベツと春キャベツがあって、冬の終わりに暖かくなるとトウ立ちすると言われ、美味しい盛りが過ぎてしまう場合がある。
- 固いキャベツを柔らかくする方法として、塩揉みする方法とレンジやフライパンで加熱する方法がある。
- 固いキャベツは、煮崩れしにくいことを生かした煮込み料理にしたり、細かく刻んで中華料理の具材にしたり、肉や卵と炒めたりすることで美味しく食べられる。
- キャベツの固いところを使ったレシピとして、コールスローサラダ、キャベツと鶏ひき肉のお袋煮がある。
キャベツは美味しくていろいろな料理に使えるので、冷蔵庫に常備している方も多いでしょう。
しかし、せっかく買ったキャベツが固くて美味しく食べられないとがっかりしますよね。
冬キャベツに限らず、固いキャベツの葉にもビタミン類が豊富に含まれているので、この記事を参考にして、捨てずに調理方法を工夫して美味しくいただきましょう。
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