日本酒は製造から5年過ぎていても、製造メーカーが定める保管状態にあり未開封であれば飲むことができるようです。
ただし、飲み頃が過ぎてしまっているので風味が落ちてしまっていたり、変色していたりする場合があります。
日本酒はアルコール度数が高いため、基本的には腐ったり傷んだりすることはないとされています。
ですから、開封後も早々に飲めなくなることはありませんが、それでも保存方法が悪ければ劣化が早まったり傷んだりしてしまうことがあります。
開封後はできるだけ早めに飲み切るか、下記のような瓶専用の栓をして適切に保存することをお勧めします。
この記事では日本酒の賞味期限についてご紹介していますので、古い日本酒を処分すべきか迷っている方はぜひ最後まで読んでみてください。
常温で5年以上放置した日本酒は飲んでも大丈夫?
日本酒の「飲み頃」について各メーカーから公表されており、それらによると、未開封であれば約1年ほどは美味しく飲むことができるとされています。
では、5年も経ってしまった日本酒は飲むことができないのでしょうか?
ある酒造メーカーによると、飲み頃の期限を過ぎた状態でも未開封であれば衛生面的には問題ないと説明しています。
つまり、未開封であれば製造から5年以上経っていても飲酒可能ということになります。
とは言え、実際に1年以上過ぎた日本酒を口にする場合は、見た目や臭いに異常がないか確認するようにしましょう。
その際の判断は、自己責任でお願いします。
ちなみに我が家の台所から出てきた5年前の日本酒を飲んでみましたが、特に気なるところはなく美味しく頂きました。
多少色味が黄色っぽいような気がしないでもなかったですが、なにせ未開封だったため元の色味や味も分からず、健康面に何か症状がでることもありませんでした。
開封後の日本酒の賞味期限
開封後はメーカーによると、冷暗所で清潔に保たれている状態であれば数か月経っていても飲むことはできるとのことです。
ただし、なるべく早めに飲み切ることを推奨しています。
日本酒は腐る?
メーカーによると日本酒は、「未開封の状態では腐ることはない」とのことです。
アルコールは保存飲料になるので、未開封の状態であれば、雑菌が繁殖することがないように作られているそうです。
しかし、開封済みの場合、一度でも栓を開けてしまうと空気中の雑菌に触れてしまい、菌が繁殖する可能性が出てきます。
日本酒はアルコールにより、ほとんどの菌は繁殖できないのですが、「火落菌」という乳酸菌は、アルコールが含まれている状態でも繁殖するそうです。
この菌により日本酒の色味が白濁し、香りの変化が起きることがあります。
この状態で日本酒を摂取しても人体に影響は出ないそうですが、メーカーとしてはやはり味が落ちるとして推奨はしていないということです。
日本酒と言えども、一度開封した場合は雑菌の繁殖の可能性は高くなりますので、飲むときには見た目や臭いに異常はないか、必ず確認するようにしましょう。
開封後のお酒をとっておく場合には、瓶専用の栓がすすめです。
これで日本酒の酸化を防ぎ、味や風味の劣化を抑えられます。
日本酒の保存方法
では日本酒はどんな状態で保存するのがベストなのでしょう。
これは日本酒の種類で、多少ベストとする保存方法が異なるようです。
本醸造酒や純米酒は、年間通して涼しく、温度変化が起きない冷暗所であれば、冷蔵保存する必要はありません。
しかし、吟醸酒や生酒は特に鮮度が重要となりますので、冷蔵保存が適しているようです。
特に生酒は常時5℃前後での保存でないと、味が変化しやすいとされています。
ちなみに日本酒は、わずかに当たる日光や蛍光灯の光によって多少の影響が出るとのことなので、我が家では日本酒を保存する際は、適度な箱や新聞紙で包んで保存するようになりました。
日本酒には賞味期限が記載されてない!?
日本酒をお持ちの方はすでにお気づきかと思いますが、日本酒には賞味期限の記載はされていません。
なぜなら日本酒はそもそもアルコールが含まれていて腐るという概念自体がないため、製造年月の記載は義務付けられていても、賞味期限を記載する義務は生じません。
ただし長い年月によって光や温度の影響を受けることで、日本酒の色が黄色っぽく変色していたり、香りが変化することはあります。
これはメーカーによると、日本酒に含まれる糖類やアミノ酸の成分が熟成し変色するものとされていて、衛生面的には影響はでないものだそうです。
メーカーによっては長期熟成酒を販売していますので、色合いや風味の変化が日本酒のそれぞれの特徴として楽しまれています。
熟成と劣化の違い
熟成というのは、日本酒の旨味や風味が増すことで、醸成された日本酒は、見た目は透明な色から薄い茶色へと変化します。
しかし、茶色く色付いていても、味や香りに不快感を感じるようであれば、熟成ではなく劣化した
日本酒となります。
熟成古酒の香りや味わい
熟成香と呼ばれる熟成古酒の香りは、ハチミツや木の実などに例えられる香りで濃厚な味わいと独特の甘みがあります。
熟成した美味しい日本酒は、質感がトロリとしていて、粘性が高いと言われています。
劣化した日本酒の特徴
先ほど、熟成した美味しい日本酒は、質感がトロリとしていて、粘性が高いとお伝えしましたが、
劣化した日本酒は粘性がなく、サラリとしているという特徴があります。
劣化した日本酒の様子を、臭い、味、色の3点からお伝えします。
日本酒の臭い
鼻にツンとくる酸っぱい臭いや焦げ臭いニオイがする場合は、酸化が進んでいることが考えられます。
日本酒の味
苦味や辛味、酸味があれば古くなっている兆しと思われ、更に劣化が進むと、ほとんど「酢」に近い状態になります。
日本酒の色
時間が経過して劣化した日本酒は、茶色に変化することがありますが、日本酒に含まれる糖とアミノ酸によるものですから、飲んでも身体への影響はないと言われています。
白っぽく白濁していたり、沈殿物が発生していたりするような場合は、かなり劣化が進んでいると思われ、舌触りも悪くなるので、そのまま飲むのはあまりおすすめできません。
劣化した日本酒は飲んでも大丈夫?
メーカーによると、日本酒は菌が繁殖している疑いがあっても、飲んでも具体的な健康被害が出ることはほとんどないそうです。
しかし、味や香り、舌触りなどは、格段に落ちてしまうことがほとんどですので、メーカーとしては開封後は早めに飲み切ってしまうことを推奨しているということです。
劣化した日本酒の使い道
劣化した日本酒の使い道として、
- 料理酒として使う
- お風呂に入れる
についてご紹介します。
日本酒を開けてしまったものの、なかなか飲み切れないが、捨ててしまうのはちょっと気が引けるという時の活用方法をお伝えします。
料理酒として使う
劣化した日本酒は、料理をする時に煮物や炒め物などに使うことができます。
料理に使う場合は、加熱するので劣化していても問題なく使うことができます。
元々飲むための日本酒なので、劣化しても料理に使うと日本酒の風味や旨味が感じられて、美味しい料理になります。
また、日本酒の豊かさを感じられるだけでなく、日本酒を入れることで、肉や魚など生物の臭みを消すこともできます。
また、ご飯を炊く時に、お米1合に対して小さじ1~2杯ほど入れるとアルコール成分の働きで、ふっくらとしたご飯になります。
しかし、料理に日本酒を使う時に、色が変化している、臭いがきついと感じるなど、劣化が進んでいると考えられる場合は、料理本来の味を損なうこともあるので、使うのは避けた方がよいでしょう。
お風呂に入れる
コップ1杯の日本酒を湯船に入れてゆっくり浸かると、日本酒による血行促進効果や保温効果が現われ、湯冷めしにくいです。
ポカポカと温かくなり、発汗作用が期待でき、代謝も上げることができます。
また、美肌効果も期待できると言われており、女性には良いことずくめです。
しかし、小さいお子さんやアルコールに弱い方がいるご家庭では、酒風呂にすることを避けるか、お風呂に入れる日本酒の量を少なめにするなど考えるとよいでしょう。
まとめ
今回は日本酒の賞味期限や未開封で常温に5年放置した日本酒は飲めるかなどについてお伝えしました。
- 日本酒に賞味期限はないが、未開封であれば5年以上経っても飲むことができる
- 日本酒は製造から約1年ほどが飲み頃である
- 飲み頃を過ぎても人体に影響は出ないが、風味は変化する可能性がある
- 本醸造酒や純米酒は冷暗所であれば常温保存が可能
- 吟醸酒や生酒は冷蔵保存が適正
ほぼ化石のような状態の日本酒を発掘した我が家でしたが、古い日本酒を飲んでもお腹を壊したりすることはありませんでした。
味も特にマズイと感じるわけではなかったのですが、やっぱり気持ち的にスッキリしないので結局残りは料理酒として使うことにしました。
やっぱり、メーカーさんがオススメする通りの期限内に飲む方が、気持ち的にも美味しく飲めるなあと感じたので、今後は気を付けようと思う良いきっかけになりました!
この記事が、開封前や開封後の日本酒を見つけ、飲めるかどうか判断に迷った時の参考になればうれしいです。
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