鶏胸肉は、カロリーが低く脂肪分も低い上に高たんぱく質なので、ダイエットにおすすめの食材です。
しかし、ダイエット向きだからといって、たくさん食べ過ぎては健康に害があるのではないかと心配になります。
日々の食生活で栄養バランスのよい食事をしていれば、鶏胸肉の食べ過ぎで太ることはないようですが、摂りすぎると健康に害を及ぼす危険性があります。
鶏胸肉の皮があるかないかによって(皮なし108kcal、皮あり198kcal)、100gあたりのカロリーは、約100kcalも違います。
他のたんぱく質も摂ると考えると、鶏胸肉を1日に一枚食べるのは、やや多すぎます。
それでは、鶏胸肉の食べ過ぎは太るか、皮がついているかいないかでカロリーの違いはどれくらいか、鶏肉を1日一枚食べるのは多いかなどについて、もう少し詳しくご紹介していきます。
鶏胸肉はダイエットにいいと言われているので、食べていたところ、痩せるどころかかえって太ってしまったということがある方やダイエットに関心のある方、必見です。
鶏胸肉の食べ過ぎは太る?
鶏胸肉だけを毎日食べ続けるということは、アスリートやボディビルダーでない限り、普通の生活ではないと思われます。
他のおかずも食べ偏食に注意をして、日々の食生活で栄養バランスのよい食事をしていれば、鶏胸肉の食べ過ぎで太ることはないでしょう。
ただし低カロリー、低脂質な鶏胸肉であっても、調理方法によっては高カロリーになってしまうこともあります。
例えば、衣を付けて揚げ物にしたり、甘酢あんかけにしたりすることによって、カロリーは思った以上に高くなります。
鶏胸肉を煮たり蒸したり、焼いたりなど、よりヘルシーな調理方法で適量を食べれば、太る心配はないでしょう。
食べ過ぎると太る以外にどうなる?
鶏胸肉は、牛肉や豚肉より脂質が少ないですが、これらの肉よりプリン体が多く含まれています。
プリン体は分解されると尿酸となって尿と一緒に排出されます。
しかし、プリン体を摂取し過ぎると、歩くことも困難になるほどの痛みが伴う「痛風」になりやすいとされています。
体に良いと言われているものでも、摂りすぎると健康に害を及ぼす危険性もあります。
鶏胸肉のカロリー、皮ありとなしでどれだけ違う?
鶏胸肉の皮ありとなしの違い
鶏胸肉100gあたりのたんぱく質と脂質、カロリーを下記に記します。
【鶏胸肉(皮なし)】
- たんぱく質:22.3g
- 脂質:1.5g
- カロリー:108kcal
【鶏胸肉(皮あり)】
- たんぱく質:19.5g
- 脂質:11.6g
- カロリー:198kcal
鶏胸肉は、皮つきになると脂質が増えます。
比較対象に、鶏もも肉(皮なし)100gあたりのたんぱく質と脂質、カロリーを記します。
【鶏もも肉(皮なし)】
- たんぱく質:18.8g
- 脂質:3.9g
- カロリー:138kcal
鶏胸肉ともも肉では、カロリーに大きな差がないように感じられます。
鶏胸肉の場合は、皮ありかなしかによってカロリーが大きく変わることが分かります。
ダイエットに鶏胸肉を取り入れる時に気を付けること
鶏胸肉の皮に含まれる脂肪分が、カロリーを高くしています。
ダイエットに鶏胸肉を取り入れる時には、皮を取り除きます。
ただ、皮を取り除いてしまうと、パサパサして味気ないと感じるようでしたら、調理方法にひと手間加えます。
皮の脂肪分は、茹でたり蒸したりしてもあまり落ちません。
脂肪分をしっかり落とすのに適した調理方法は、焼くことです。
網焼きにすることで皮の脂肪分をしっかりと落とせます。
またフライパンで焼く時には、サラダ油などの油を使わずに鶏皮から出てくる油で焼き、さらに焼き終わりに出た余分な脂肪分をキッチンペーパーなどで拭き取るようにすると、カロリーを抑えられます。
鶏胸肉1日の適量はどれくらい?
日本人の食事摂取基準によると、一般の人の1日のたんぱく質の摂取目安の量は、体重1kgあたり約0.8gです。
例えば、
- 体重が50kgの人:たんぱく質の量は、1日あたり40gが目安
- 体重が60kgの人:たんぱく質の量は、1日あたり48gが目安
鶏胸肉100g(皮なし)あたりのたんぱく質量は22.3gですから、それを基準にして、自分に合った摂取量を計算してみるとよいでしょう。
また、体の筋肉を維持するためには、たんぱく質を毎食摂った方が良いと言われています。
1回の食事で摂るたんぱく質の目安は、体重1kgあたり0.25g~0.3gと言われています。
体重60kgの人の1食あたりに摂るたんぱく質摂取量は、15g~18gになります。
鶏胸肉100g(皮なし)あたりのたんぱく質は、22.3gですから、おおよその目安として1食に100g弱の鶏胸肉を食べるとよいでしょう。
仮に、鶏胸肉だけならばこの分量で1日の摂取量が満たされます。
しかし、普通はその他に、魚、納豆、豆腐、卵、他の肉類などを摂ることになりますので、鶏胸肉はこれより少ない分量で足りることになります。
1枚の鶏胸肉(皮なし)は、約200gと考えると、たんぱく質は44.6gになります。
他のたんぱく質を摂ることを想定すると、1日一枚は多すぎると言えるでしょう。
激しい運動でカロリー消費が激しい人や筋力アップを目指している方以外は、食べすぎに注意が必要です。
鶏胸肉のおすすめダイエットレシピ
鶏胸肉は、パサついて食べにくいと思われる方もいらっしゃると思いますが、調理方法によってとても食べやすくなります。
鶏胸肉を使ったおすすめのダイエットレシピをお伝えします。
鶏胸肉のニラしょう油
〈材料〉(2~3人分)
- 鶏胸肉:2枚(600g)
- 塩:少々
〈タレ〉
- ニラ:1/2束
- ごま油、ポン酢:各大さじ1
- しょう油:大さじ2
- ニンニクチューブ:小さじ1/2
- 豆板醤:小さじ1
- 白ごま:大さじ2
〈作り方〉
- タレの材料を混ぜ合わせておく
- 鶏胸肉の脂を取り除いたら、裏表全体にフォークで穴をあける
- 胸肉の1%くらいの塩を全体に刷り込む
- 沸騰したお湯に鶏胸肉を入れ、10秒たったら火を消す
- 蓋をして、26分そのまま置く
- 鶏胸肉を真ん中で二つに切った後、丸みがある方は切り口と垂直に切り、細い方は切り口と水平に切る
このように繊維を断ち切るようにすると、一層柔らかくなります。
切った鶏胸肉をお皿に盛り、タレをかければ完成です。
私は、炊飯器を使って鶏胸肉をサラダチキンにしていましたが、上記の方法で茹でた方が簡単で、しかも柔らかいと感じました。
ニラは生で食べられますが、心配な場合は先にごま油で炒めてから、他の材料と合わせるとよいでしょう。
鶏胸肉の磯部焼き
〈材料〉(3人分)
- 鶏胸肉:1枚(300g)
- しょう油:大さじ1
- みりん:小さじ1.5
- 青のり、黒ゴマ:各小さじ1.5
- 小麦粉:大さじ1.5
- 水:小さじ1.5
- 油:大さじ1弱
〈作り方〉
- 鶏胸肉はそぎ切りにしてボウルに入れ、しょう油とみりんを加えよく揉み込んで下味をつける
- 小麦粉と水を合わせ、下味をつけた鶏胸肉を入れてからめる
- バットに青のりと黒ゴマを入れてよく混ぜ、そこに鶏胸肉を入れて全体にまぶす
- フライパンに油を熱し、鶏胸肉を重ならないように並べ、焦げ目がついたら裏返して蓋をして蒸し焼きにすれば完成
私は、竹輪や笹かまぼこの磯辺焼きを作ることが多いですが、鶏胸肉でもゴマの香ばしさと青のりの香りがよく合って美味しいです。
まとめ
鶏胸肉の食べ過ぎは太るか、皮ありか、なしかでカロリーの違いはどれくらいか?1日一枚食べるのは多いかなどについてお伝えしました。
- 日々の食生活で、栄養バランスのよい食事をしていれば、鶏胸肉の食べ過ぎで太ることはない
- 100gあたりのカロリーは
鶏胸肉(皮なし):108kcal
鶏胸肉(皮あり):198kcal - 鶏胸肉の100gあたりのカロリーは、皮ありは皮なしの2倍近くになる
- 他のたんぱく質を摂ることを想定すると、鶏胸肉を1日一枚食べるのは多すぎる
鶏胸肉には抗酸化作用の高い物質が含まれていて、疲労回復や脳疲労にも効果があると言われています。
ダイエット中の人だけでなく、疲れ気味の時にもおすすめの食材です。
また楽しく食べることで身体にも良い影響を与えます。
カロリーばかりに気を取られることなく、焼いたり蒸したりなどアレンジを加えて美味しく健康的に食べて、その後運動をすることを心がければ効果的でしょう。
この記事がその手助けに役立てたらうれしいです。
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