煮物を冷蔵、常温、冷凍で保存した場合の日持ちの目安は次の通りです。
- 冷蔵庫での日持ちは3~5日程度
- 常温保存の場合、夏の暑い季節では半日程、冬場は1日程
- 冷凍での日持ちは1か月程度
今回は、煮物を常温保存、冷蔵保存、冷凍保存をした場合の日持ちや、それぞれの保存の仕方や火入れの仕方、解凍の仕方について、詳しくご紹介します。
汁気の多い煮物を保存するときの容器は、蓋がスクリューのものだと汁漏れしないのでおすすめです。
ただ、プラスティック製保存容器の油汚れや匂い移りが気になる、という方にはガラス製の容器がおすすめです。
煮物の冷蔵での日持ち
肉じゃがや筑前煮など一般的な煮物を冷蔵庫で保存した場合の日持ちは、3~5日程です。
濃い目に味付けしたひじきや切り干し大根の煮物などは、冷蔵庫で1週間くらいは大丈夫です。
煮物の冷蔵の仕方
煮物を日持ちさせる冷蔵保存のやり方を紹介します。
- 煮物をすぐに冷やす
- ジップロックなどの密閉容器に入れる
- 冷蔵庫に入れる
- 一日に1回は、煮物を冷蔵庫から出して加熱
(翌日に食べる場合は大丈夫です。)
煮物を加熱することで、熱で菌の繫殖を防ぐことができます。
加熱した後は、またすぐに冷やして密封して冷蔵庫に入れて保存してください。
煮物を鍋ごと冷蔵庫に入れて保存するやり方を紹介します。
- 煮物が入った鍋を氷水などにつけて冷ます
- しっかり冷ましてから、冷蔵庫に入れる
(鍋の素材によっては、食品や調味料の影響を受けるものもありますので、ご注意ください。)
煮物は冷める時に味が染み込み美味しくなると言われています。
鍋に入れたままじっくり冷ますことは、美味しく食べるコツでもあります。
ただし、鍋のまま入れると冷蔵庫内の温度は上がりやすくなりますので、しっかり冷めていることを確認する必要があります。
また、鍋のままでは冷えるのに時間がかかり、夏場は菌が繁殖しやすくなるため、あまりおすすめできません。
2日以上保存したいのであれば、密閉できる容器に移し替えて保存した方がよいでしょう。
煮物の常温での日持ち
煮物を作って常温保存した場合の日持ちは、夏の暑い季節では半日程、冬の寒い季節では1日程です。
そのまま何もせずに放置しておくと、煮物の熱が冷めるまでに時間がかかってしまいます。
煮物の熱が残っている状態が長いと、その間に菌などが繫殖しやすくなります。
ですから、できるだけ早く煮物をしっかりと冷やしていくことが必要です。
煮物を入れている容器を氷水などにつけて冷ましてください。
その後は、風通しが良い涼しい場所に置いて保存することで、煮物を常温保存で日持ちさせることができます。
また、煮汁を多めに作って、煮物の具が煮汁に浸かっていると、菌が増えるのを抑えてくれますので、日持ちも良くなります。
ひじきや切り干し大根の煮物など、煮汁を飛ばして作る煮物は、味を濃い目に仕上げておくと通常より長く日持ちします。
煮物の火入れの仕方
煮物の火入れのやり方について紹介します。
- 汁は多めに作って、他の容器に移して保存
- 煮物自体は汁気を飛ばしておいて、1日くらいで食べきる
- 食べきらなくて火入れをする時は、少しずつ煮汁を足していく
こうすることで、煮物を数日保存できます。
熱を入れる時には、必ず火にかけてください。
熱が入るからといって、電子レンジで加熱しても意味がないので気をつけてください。
煮物を沸騰するまで加熱すると、雑菌の繁殖を防いで長くもたせることができます。
しかし、何度も加熱すると味も食感も落ちてしまいますので、火入れはほどほどにして、なるべく早めに食べきってしまった方がよいでしょう。
煮物の冷凍での日持ち
煮物を作って冷凍保存した場合の日持ちは、1か月程です。
しかし、日が経つうちに劣化が進みます。
そのため、冷凍した煮物はできるだけ早く食べきるようにすることをおすすめします。
特に汁気の多い煮物は、劣化が早いので早めに食べてください。
煮物の冷凍の仕方
煮物は冷凍でも保存できます。
煮物を日持ちさせる冷凍保存のやり方を紹介します。
- 煮物をすぐに冷やす
- ジップロックなどの密閉容器に入れる
- できるだけ空気を抜いて密閉
- 冷凍庫に入れる
煮物を冷凍する時には、食べる分だけ解凍できるように、煮物を小分けにして冷凍保存しましょう。
お弁当に入れる分は、シリコンカップなどに小分けして、ラップで包んでジッパー付きの保存袋に入れて冷凍するとよいでしょう。
煮物を冷凍するとき注意点
冷凍に向き不向きの食材があります。
冷凍に向いている食材は
- ひじきの煮物
- 切り干し大根の煮物
- 豚の角煮
などです。
比較的味がしっかりついていて、冷凍しても食感が変わらないような煮物が向いています。
冷凍に向いていない食材は
- じゃがいも
- 豆腐
- こんにゃく
- レタス
- キャベツ
などです。
これらの水分や繊維が多い食べ物は、冷凍保存してしまうと、解凍した時に食感が変わってしまうので冷凍には向いていません。
これらの食材が煮物に入っている場合は、冷凍する前に取り除いておくとよいでしょう。
その他、煮物を冷凍するときの注意点をご紹介します。
- 筍や人参などは小さく切ってから冷凍すると、味の変化が少ない
- 大根やかぼちゃなどは、煮汁も一緒に冷凍する
- 他の煮物は、具材と煮汁を分けて冷凍。食べる時に汁気がなくなっていたら、汁と一緒に煮詰め直す
冷凍した煮物の解凍の仕方
解凍のやり方を間違えると食感も悪くなり、美味しく食べられなくなってしまうこともあります。
冷凍した煮物を解凍する時のやり方を紹介します。
自然解凍
自然解凍がもっともおすすめの解凍方法です。
食べる前日に煮物を冷凍庫から冷蔵庫に移しておけば、当日には解凍されます。
その状態で温め直すと美味しく食べられます。
電子レンジ
時間がない時は、電子レンジで温めても食べられます。
しかし、急に加熱することで水分が飛んでしまい、味が落ちたり食感が悪くなったりすることもあります。
鍋
解凍するのを忘れていたけどすぐに食べたいという時には、凍ったまま鍋に入れて温める方法もあります。
この時に煮汁がないとうまく温めることができなくなりますので、冷凍する時に煮汁も入れておくか、煮汁を具材と分けて冷凍しておくとよいでしょう。
お弁当用にひじきの煮物などを入れたい時には、冷凍にする時、小分けにしておけば凍ったままお弁当箱に入れて使えます。
まとめ
煮物の常温、冷蔵、冷凍での日持ち、それぞれの保存方法や火入れの仕方、解凍方法についてまとめます。
- 冷蔵庫での日持ちは3~5日程度
- 冷蔵保存は、煮物を冷やしたあとジップロックなどの密閉容器に入れてから冷蔵庫に入れる
- 煮物を常温保存で日持ちさせるには、容器ごと冷やしてから涼しい場所に置く
- 煮物に火入れする時には、沸騰するまで加熱。電子レンジではなく、鍋に入れて火にかける
- 冷凍での日持ちは1か月程度
- 冷凍保存は、煮物を冷やしてからジップロックなどの密閉容器に入れ、冷凍庫に入れる
- 解凍方法としておすすめなのは、自然解凍ですが、電子レンジでの解凍も可。凍ったまま鍋に入れて温める方法もあり
煮物を日持ちさせるのに必要なことは、常温でも冷蔵でも冷凍でも必ず最初に煮物を冷やして熱を取ることです。
せっかく作った煮物ですから、上手に保存して、美味しいうちに食べるようにしたいですね。
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