大根を煮てもなかなか柔らかくならないのは、皮むきと下茹に原因があるあもしれません。
大根を柔らかくするためには、下記の下処理が重要になってきます。
- 皮むき
- 面取り
- 下茹
大根は、皮を少し厚めに剥き、米のとぎ汁を使って下茹でをしてから煮ると、柔らかく仕上げることができます。
それでは、大根を柔らかく煮る方法について、もう少し詳しくご紹介していきます。
また、離乳食用の大根を使ったレシピも、初期・中期・後期に分けてお伝えしていますので、赤ちゃんに大根を食べさせたいと考えている方は参考にしてみてください。
煮物と言えば鍋で調理するのが一般的ですが、下茹でを電子レンジでするのも時短になるので、気なる方は専用の器具をチェックしてみてください。
煮ても大根が固い原因
大根が煮ても固いのは、皮むきと下茹でに原因があることが多いです。
皮を薄く剥いている
大根の皮は、厚く剥いたほうが良いです。
なぜかというと、大根の皮の近くは固いので味が染み込みにくいからです。
3mm位の厚みを剥くと、大根の外側の層になって見える所が取れます。
厚く剥いた皮を捨ててしまうのは勿体ないので、油で炒めて調味料で味付けをし、白ごまや七味唐辛子をかけて食べると簡単な一品料理になります。
大根の下茹でをしてない
味が付いた汁で煮てしまうと、浸透圧の関係で大根が煮えるまでに時間がかかり、長く煮ているのに固いままということになります。
下茹でをした後に、味が付いた汁で煮ると味が染みやすくなります。
大根の下茹での時間が短い
下茹での時間は5分くらいで大丈夫だろうと思っていると、それでは時間が足りないです。
大根の下茹で時間は、大根の厚さや大きさによって多少の違いはありますが、15分程を目安にするとよいでしょう。
茹で始めて10分位したら菜箸を刺し、少し力を入れて菜箸が通る程度で火を止めます。
大根を柔らかく煮る方法
大根を柔らかくする方法はいくつかありますが、大事なことは、皮むき、面取り、下茹での3つの下処理を忘れずにすることです。
まず皮むきは、大根の外側の層になって見える所を厚く剥きます。
その後、面取りをして、下茹でをします。
これらの工程で一番重要な下茹の方法についていくつか紹介します。
お米のとぎ汁を使って下茹でする
- 大根の皮を厚く剥いて、面取りをします
1本の大根の真ん中当たりを使うのがおすすめです。
大根の下の方は、辛味があるので煮物やおでんには向かないです。 - 鍋に大根が浸かる量のとぎ汁と大根を入れます
1回目のとぎ汁は汚れがあることも考えられるので、2回目以降のとぎ汁を使用します。
生米を使う時には大さじ1杯分位を入れます。 - 火をつけて沸騰したら、中火にして15分くらい茹でます
- 大根が透き通って、竹串が通るくらいまで柔らかくなったら火を止めます
- 茹でた鍋を流しへ持っていき、冷たくなるまで上から水をかけたり、水を入れ替えたりします
- 大根が冷めたら、ザルに移します
お酢を入れて下茹でする
- 50cc位のお酢を茹で汁に入れ、上記のとぎ汁を使って下茹でする方法で茹でます
- お酢で茹でたお湯は捨てます
電子レンジで下茹でする
電子レンジを使うことで、時短で下茹でができます。
- 大きめの耐熱皿に大根を並べ、1cmの高さまで水を入れます
- お米大さじ1杯分位を、大根が入ったお皿に満遍なく入れます
- ラップをかけたら、600Wで10分程加熱します
- 加熱後に、大根を洗ってお米のとぎ汁を落とします
調理前に1回冷凍する
冷凍した大根は、解凍される過程で味が染み込みやすくなり、芯まで温まる頃には柔らかくなります。
- 大根を輪切りにして、十文字に切り込みを入れます
- ジップロックなどの冷凍用保存袋に入れてから、冷凍庫に入れます
- 6時間以上冷凍します
- 冷凍のまま出汁が入った鍋に入れて、40分程煮込みます
- 火を止めてから、鍋ごと新聞紙で包んで上からタオルをかけ、2時間程置きます
圧力鍋を使う
- 鍋に大根と水を1/3程入れ、さらにお米のとぎ汁を加え強火で煮ます
- 蒸気が出たら、弱火で3分程加熱します
- 火を止めたら、7分程蒸らします
- 圧力を抜いたら、茹でた大根をよく洗います
おでんの大根を柔らかくする方法
➀皮むき・面取りの後、さらに隠し包丁をする方法もあります。
隠し包丁は、大根の切り口に十文字に切れ目を入れます。
その後、上記のいずれかの方法で下茹でします。
②下茹でした大根を他の具材と一緒に味の付いた汁の中に入れます。
③大根に菜箸がすんなりと通るくらいまで5分程煮ます。
それでも大根が固い時の対処法
➀深めの器または耐熱ボウルにおでんの大根だけを入れて、汁を注ぎます。
②ラップをしてレンジにかけます。
2分ずつ様子も見ながら時間を追加し、柔らかくなるまで繰り返します。
③柔らかくなったら鍋に戻します。
いくつかご紹介した煮物の大根を柔らかくする方法の中で、ご自分に合った方法を取り入れてみてくださいね。
私は、おでん、豚バラ大根、ブリ大根、ふろふき大根、大根と鮭の煮物など大根を使った料理を時々作ります。
その時は、大根を2~3cm厚さに切って米のとぎ汁で下茹でします。
時短したい時には、輪切りにした大根を半月切りにします。
米のとぎ汁がない時には、お米を大さじ1程入れます。
時には水だけで下茹ですることもありますが、柔らかくなります
離乳食用の大根が固いときのおすすめレシピ
大根は離乳食初期から食べさせられる野菜です。
離乳食には、水分が多く甘みのある中央部分を使って、厚めに皮を剥き加熱して食べさせましょう。
離乳食初期、中期、後期それぞれの時期に食べられるレシピをお伝えします。
離乳食初期
【大根ペースト】
〈材料〉(1食分)
- 大根:5g
〈作り方〉
- 大根をすりおろす
- すりおろした大根を、電子レンジで30秒程加熱したら完成
何食分かまとめて作って、冷凍保存しておくこともできます。
その際は、大根の量に合わせて加熱時間を調節してください。
離乳食中期
【大根と人参の豆腐あんかけ】
〈材料〉(1食分)
- 大根:10g
- 人参:10g
- 豆腐(絹ごし):20g
- だし汁:大さじ2(下記参照)
- 片栗粉:少量
〈作り方〉
- 大根と人参の皮を剝いたら、みじん切りにする
- 豆腐を5mm角位に切る
- 鍋に大根・人参と水をひたひたに入れ、柔らかくなるまで煮る
- 野菜が柔らかくなったら、豆腐とだし汁を入れて、さらに煮る
- 煮立ったら、水溶き片栗粉を加え、だまにならないようによく混ぜてとろみを付けたら完成
〈だし汁の作り方〉
- 昆布10cm角程を、固く絞った布巾などで表面を軽く拭いて汚れを落とす その後、昆布に切り込みをいくつか入れて、水を入れた鍋に30分~1時間浸ける
- 昆布を浸けた鍋を火にかけて沸騰前に昆布を取り出す。初期の場合は昆布のみでだしを取るので、この後冷ます。
- 中期以降は、昆布を取り出したらかつお節を加える。
- 沸騰したら火を止めて、かつお節が沈んだ後、ザルでこす。
出汁はペットボトルなどに入れて冷蔵庫保存すれば、2~3日ほど日持ちします。
製氷器に入れて保存すれば、さらに長く日持ちします。
離乳食後期
【大根と鶏肉のトマト煮込み】
〈材料〉(1食分)
- 大根:40g
- 鶏ひき肉:15g
- トマト缶:15g
- 塩:少々
〈作り方〉
- 大根は厚めに皮を剥き、5~7mm角に切る
- 大根を軽く下茹でする
- 鍋にサラダ油を薄くひいたら、鶏ひき肉を入れて炒める
- 色が変わったら、大根と水をひたひたに加え、大根が軟らかくなるまで煮る
- トマト缶と塩を加えてひと煮立ちしたら完成
大根の緑のところは食べられる?
結論からお伝えすると、緑色になっているところも食べられます。
この緑の部分はカビでもないし、古くなってしまったというわけでもありません。
この緑の部分は甘いので、赤ちゃんの離乳食としても使えます。
やや固い時には、軟らかく煮たり、すりおろしたりするとよいでしょう。
大根の緑の部分が、外側、切り口、中身のどこにあるかによって多少の違いがありますので、お伝えします。
大根の外側が緑色になっている場合
日本で売られている大部分は青首大根といって、大根の上の部分が薄緑色です。
青首大根でも中身は白色ですが、切り口や中身が緑っぽくなっているものもあります。
青首大根は根が伸びる時に、土中と上と両方に伸びる力が働きます。
首の部分だけ土から出て太陽の光に当たり、葉緑体が増えて緑色になります。
また、大根の漬物が緑色をしていることもありますが、もともと緑色の大根を漬物にしたと考えられるので、食べても問題ないです。
真ん中まで緑色の場合
大根の真ん中まで緑色になっている場合は、青大根という種類の可能性があります。
青大根はビタミン豊富な大根で、大根おろしにしても緑色になり綺麗です。
甘みが強く大根おろしだけでなく、サラダにも向いています。
まとめ
いくら煮ても固い大根の原因や柔らかくする方法、緑色のところは食べられるかなどについて、お伝えしました。
- 大根を柔らかくするためには、皮むき、面取り、下茹が重要
- 米のとぎ汁を使って下茹でをしてから煮ると柔らかく仕上がる
- 大根の緑色になっているところも食べられる
- 離乳食用の大根を使う場合、初期・中期・後期ごとに調理法を変える
固い大根を柔らかくする方法は意外とたくさんあり、比較的手軽にできることも分かりました。
大根を使った煮物やおでんを作る際に、この記事を参考にして頂き、心も体も温まってもらえたらうれしいです。
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