ラグビーのユニフォーム背中の四角い膨らみには何が入っているの?

2019年に日本で開催されたラグビーワールドカップによって、空前のラグビーブームが日本で起こっています。

そのおかげで、これまでラグビーに興味のなかった人が、実際にスタジアムに観戦に行ったり、テレビ中継を見るようなりました。

そんなラグビー初心者の人たちから、選手のユニフォームについてある疑問の声が上がっています。

それは、ユニフォームの背中の四角い膨らみについてです。

テレビ中継などで、選手のユニフォームの背中の襟の下あたりをよく見ると、四角く膨らんでいるのが分かります。

そこで、この膨らみには何が入っていて、どういった意味があるのか探っていきたいと思います。

ラグビーのユニフォームの背中の四角いものはGPS

引用:アーカイブティップス株式会社

ユニフォームの背中が膨らんでいるのは、「GPSトラッカー」と呼ばれているものが装着されているからでした。

「GPSトラッカー」のGPSとは、カーナビなどでおなじみの衛星を使って位置情報を把握できる「全地球測位システム」のことです。

GPSトラッカーを装着することで、その選手の練習や試合での走行距離を計測することができます。

また走行距離だけでなく、

など、選手の様々なデータを収集することができます。

GPSトラッカーから得られたデータによって、これまで目で見ることができなかったものを数値化することができるようになりました。

そのデータを練習のメニューや戦術に活かすことはもちろんですが、選手の疲労度なども把握できるためケガの予防にも役立つそうです。

ラグビー選手の背中にはGPSトラッカーという、選手のパフォーマンスを向上させる秘密道具が隠されていたんですね。

引用:アーカイブティップス株式会社

GPSトラッカーは、ラグビーだけでなく他のスポーツや日常生活の中でも使用されていました。

サッカーの現場でもGPSトラッカーが使用されています。

下の動画では、サッカー選手がGPSトラッカーを使用しているところが見られます。

数年前、サッカー元日本代表の岡崎選手や香川選手が、スポーツブラ（デジタルブラジャーとも呼ばれています）のようなものを装着している姿が目撃され、その時にサッカー界でもGPSトラッカーが使用されていることが知られるようになりました。

現在では、すね当てやスパイクの中に計測機器を埋め込むものも使用されているそうです。

GPSトラッカーは、スポーツの現場だけではなく日常生活のなかでも利用されていて、特に追跡用として使われています。

代表的なものだと、

などがあります。

GPSトラッカーの価格は、数千円のものから数万円のものまでありますが、アスリート用のGPSトラッカーは、高性能なものだと1個数十万円もするそうです。

ラグビー選手のユニフォームの背中の四角い膨らみについてお伝えしました。

背中が膨らんでいるのは、GPSトラッカーという選手の走行距離や心拍数、消費エネルギーを計測する装置が装着されているためでした。

GPSトラッカーで集めたデータは、選手のケガの予防やチームの戦術に活かされます。

かつてラグビーというと、努力と根性といったイメージのスポーツでしたが、現代ラグビーはGPSトラッカーという最新のテクノロジーを駆使した、論理的なスポーツになっていました。