ラグビーのユニフォームには名前がないのは何故でしょうか?
ラグビーを観ていて「ユニフォームの背中に背番号は入っているのに名前がない?」と気づいた人も少なくないのではないでしょうか。
他の競技だと当たり前のように入っている選手の名前が、ラグビーにはなくて不思議だと感じた人も多いはず。
そんな疑問を持つ人へ、ラグビーのユニフォームに名前が入っていない理由についてまとめてみました。
ユニフォームに名前がないのはポジションごとに背番号が決まっているから
ラグビーは、ポジションごとに背番号が決まっています。
例えば、フォワードの1番はプロップ(PR)で2番はフッカー(HO)となっています。
バックスでは、9番がスクラムハーフ(SH)で15番がフルバック(FB)など、1番~15番までのポジションと背番号が決まっています。
左プロップの選手は自動的に背番号が1番となり、右プロップの選手は自動的に背番号が3番が割り当てられます。
そのため、選手のポジションを知りたければ、背番号を見ることで分かるようになっています。
たとえばサッカーの場合はポジションに関係なく、好きな番号で試合に出ることが出来ます。
自分が希望する背番号が空いていれば着用することが出来てしまいます。
そのため、もしもユニフォームに名前の表記がなかったら、誰なのかわからず混乱してしまうことがあるかもしれません。
しかし、ラグビーでは選手に背番号が振り分けられる訳ではなく、ポジションによって背番号が決まっています。
名前がユニフォームに記載されていなくても、番号によってポジションが分かればどの選手なのか分かるようになっています。
ラグビーでユニフォームに名前がないのは、ポジションごとに背番号が決まっているからでした。
ちなみに、ラグビーの控え選手はベンチに8人入ることができ、その選手たちには16番から23番の背番号が割り当てられます。
ただし、控えの選手については、先発メンバーのようにポジションごとに背番号は決まっていません。
どの背番号が割り当てられるのかは、チームの方針によって違うそうですが、一般的には小さい数字からフォワードが割り当てられています。
つまり16番から20番辺りがまでがフォワードで、21番から23番はバックスといった割り当てになっているようです。
ユニフォームに名前を入れると準備が大変
ラグビーは、ポジションによって背番号が割り当てられているので、ユニフォームに名前を入れてしまうと、膨大な枚数のユニフォームを用意しなければいけないと言われています。
そのことが、ユニフォームに名前を入れていないことに直接影響しているかは分かりませんが、ラグビーのユニフォームメーカーがその苦労について語った記事がありました。
ラグビー日本代表「1試合」でジャージー100枚納品 知られざる準備の熱き戦い
引用元:AERA dot.
この記事で、ラグビー日本代表にユニフォームを供給しているカンタベリーの担当者が、ラグビーのユニフォームの準備について語っています。
ラグビーでは試合の先発選手と控えを含めた23人の選手を、試合開始の48時間前までには発表しなければいけないという規則があるそうです。
そしてカンタベリーは、そのメンバーを1週間前から予想して納品しているそうです。
そしてその納品するユニフォームの枚数が、約100枚ほどになると語っています。
1つのポジションにつき、そのポジションを担当するであろう選手の2サイズを用意し、しかも前後半用に2枚ずつ準備するとのこと。
つまり、用意するユニフォームの枚数は、2サイズ×前後半用2枚×23枚で92枚となります。
単純計算でこの枚数なので、実際はもっと多いと思われます。
名前を入れないでこれだけの枚数が必要なので、名前入りを用意するとなったら、極論を言えば23人の選手それぞれの名前入りのユニフォームを1番から23番まで準備することになり、とてつもない枚数になってしまいます。
ラグビーでユニフォームに名前がないのは、こういった問題も関係しているからかもしれません。
そもそもラグビーのユニフォーム規定は、かなり厳しいと言われています。
例えば、ユニフォームの形状やユニフォームマーク、襟についての決まりだったり、色についての規定といったものがあります。
そういった細かい規定も、ユニフォームに名前を入れることによって、何らかの影響があるのかもしれません。
まとめ
「ラグビーのユニフォームにはなぜ名前が入っていないのか?」という疑問についてまとめてみました。
ラグビーは、ポジションごとに番号が決められていて、試合ごとに担当するポジションが変わることもあるため、ユニフォームに選手名が入っていません。
また、名前を入れることで膨大な枚数のユニフォームを準備することにもなり、そのことも名前をいれない一因になっていると思われます。
ラグビーにはほかの競技にはない独特のルールや規則、歴史がありますが、ユニフォームにも独特な特徴がありました。
そんなラグビーは、頻繁にルール変更されるのもまた大きな特徴です。
なので、もしかするといずれはユニフォームに名前が入るようになることもあるかもしれませんね。
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