過発酵のパンは、食べることができます。
しかし、酸味とアルコール臭がして美味しいとは言い難いです。
切ってみると断面はきめが粗く、気泡による大きい穴が開いています。
パンの過発酵の原因は、以下の通りです。
- 発酵温度が高い
- 発酵時間の超過
- タイマーをかけ忘れた
- フィンガーテストをしなかった
一次発酵で過発酵した場合は、ベンチタイムを取らずに成型し二次発酵を早めに切り上げて焼成すれば救済できることがあります。
過発酵によって伸びが悪くなったパン生地は扱いづらくなっていますので、救済方法として下記のメニューにリメイクするのもおすすめです。
- ピザ生地
- 揚げパン
- ガーリックトースト
- ラスク
過発酵のパン生地は、リメイクするとアルコール臭や酸味が抑えられ美味しく食べられます。
今回は、過発酵のパンは食べられるのか、救済方法や原因を紹介します。
過発酵のパンは食べられる?まずい?美味しい?
過発酵のパンは食べられます。
ただ、焼きたてはお酒の味がして口当たりが悪くまずいです。
砂糖がイースト菌のえさになってしまうため、長時間発酵させるとパンの甘みがなくなり糖のキャラメル化が出来ず、焼き目が付きづらくなります。
独特の酸味とアルコール臭がすると食べにくいので、トーストするのがおすすめです。
トーストすると気泡のおかげでサクサクになってお酒の臭いも気にならなくなります。
また、米粉パンの場合も過発酵は仕上がりがまずくなります。
過発酵の米粉パンを焼成後にスライスしてみると、断面のきめが粗くなっていることが多いようです。
過発酵の米粉パンは、食べてみると甘みが弱くねっちりして美味しくありません。
焼いている時に膨らんでも、少し時間がたつと上部がつぶれて形が崩れます。
過発酵のパンは、固くなるのが早いので食べ切ってしまいましょう。
パンの過発酵の原因
パンが過発酵の状態になる原因は、以下の通りです。
- 発酵温度が高い
- 発酵時間の超過
- タイマーをかけ忘れた
- フィンガーテストをしなかった
室温で発酵している場合、季節によって温度と時間の調整が必要になります。
一次発酵は40分くらいが目安ですが、室温が30℃近くあるときは、発酵の進みが早いので注意しましょう。
パン生地の発酵状態の見極めは、フィンガーテストなしで見た目や感覚だけで判断すると失敗しやすいようです。
フィンガーテストとは、指先に小麦粉をつけて生地にさして発酵具合を見る方法のことです。
生地に指をさして指の後が残れば適切な発酵状態、生地がしわになってしぼんでしまうのが過発酵の状態です。
特に夏は、過発酵に注意です。
エアコンを入れていても発酵の進みは早いので発酵途中に様子をみましょう。
夏のパン作りで過発酵しないコツは、下記の通りです。
- 仕込み水を冷水にする
- イーストの量を半分減らす
- 発酵中に様子をみる
パンを発酵中に出かけることになってしまったら、しっかりラップして冷蔵庫に入れておけば過発酵を防ぐことが出来ます。
ただ、冷蔵庫でもゆっくり発酵は進んでいますので、忘れずに取り出して次の工程を行ってくださいね。
過発酵のパンの救済法
過発酵したパン生地は伸びが悪くなって扱いづらくなりますので、シンプルな形に成型して焼成しましょう。
一次発酵で過発酵してしまったらベンチタイムを取らずに成型し、二次発酵も早めに切り上げるのがコツです。
パン生地が固く成型しづらいときは、家にあるものを使って以下のメニューにリメイクしてはいかがでしょうか。
焼く前ならピザ生地か揚げパンに、焼いた後ならガーリックトーストやラスクにリメイクして美味しくいただきましょう。
ピザ
【材料】
- パン生地
- 市販のピザソース 適量
- お好みの具材(玉ねぎ・ベーコン・コーンなど)
- とろけるチーズ 適量
【作り方】
- オーブンを200℃に予熱する
- パン生地は麺棒でうすく伸ばす
- 生地の表面をフォークでさす
- ソースと具をのせてチーズをのせる
- 200℃のオーブンで15分ほどやく
揚げパン
【材料】
- パン生地
- 揚げ油
- グラニュー糖、きなこなど適量
【作り方】
- パン生地をコッペ型に成型する
- 揚げ油170℃にセットする
- 途中ひっくり返しながらきつね色になるまで揚げる
- 油を切ってグラニュー糖やきなこをまぶす
ガーリックトースト
【材料】
- パン
- おろしにんにく 少々
- バター 適量
【作り方】
- トースターを予熱する
- パンをスライスする
- パンにバターをぬり、おろしにんにくをぬりつける
- トースターで5分ほど焼く
ラスク
【材料】
- パン
- バター 適量
- グラニュー糖、きなこなど適量
【作り方】
- パンを1cmぐらいにスライスする
- オーブン120℃で15分ほど焼く
- バターをぬってさらに120℃で10分焼く
- グラニュー糖などをまぶす
焼成後リメイクをしなくても冷凍しておけばパン粉として使えます。
使いたい時に、おろし金でおろせばふわふわの生パン粉になりますよ。
まとめ
今回は、パンの過発酵は食べられるのか原因や救済法を紹介しました。
- 過発酵したパンは食べられるが酸味やアルコール臭が残る場合がある
- パンの過発酵は、発酵温度が高い、または発酵時間の超過が原因
- 過発酵のパンの対処法は、ベンチタイムを取らず二次発酵を早めに切りあげる
- 過発酵で扱いづらい生地はピザや揚げパンに変更する方法がある
パンが過発酵しても捨てずにメニューを変更して美味しく食べましょう。
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