梨を日持ちさせるためには、すぐに冷蔵庫に入れるべきか常温で保存すべきか迷いますよね。
結論から言うと、梨が日持ちするのは冷蔵庫です。
梨は樹になっている状態で完熟したものから収穫されるため、常温に置いておくと傷みやすくなります。
梨は品種によって日持ちする期間が異なりますが、どの梨もほぼ水分で出来ているため乾燥しないように保存することが大切です。
梨を保存する時は、一つ一つ新聞紙やキッチンペーパーなどで包んでからビニル袋に入れヘタを下にして冷蔵庫の野菜室に入れましょう。
また、梨をカットした後は冷蔵庫で保存し当日食べるのが理想ですが、賞味期限は2日が目安です。
カットした梨を冷凍保存すると1ヶ月ほど日持ちします。
今回は、梨の品種別の日持ちやカット後の賞味期限や保存方法を紹介します。
梨の冷蔵庫での賞味期限
梨の冷蔵庫での賞味期限は、品種によって異なります。
梨の品種によっては賞味期限が1週間のものから2ヶ月までとかなり幅広いです。
梨の出荷の中でも早く8月中旬頃から出回る「幸水」の賞味期限は、冷蔵保存で約1週間程度とされています。
果樹園のサイトなどでも特に「幸水」は早めに食べることを推奨しています。
「幸水」の次に8月後半から9月にかけて出荷される「豊水」「長十郎」の冷蔵庫での賞味期限は、1週間から10日になります。
梨の中でも9月の中旬から11月にかけて収穫される品種の梨は日持ちが長く、1ヶ月以上もつ品種もあります。
冷蔵庫で約2週間日持ちする品種
- 二十世紀
- 新星
- あきづき
- 新高
冷蔵庫で1ヶ月以上日持ちする品種
- にっこり
- 王秋
中でも「にっこり」は、糖度が12度以上と高く大玉なのが特徴で栃木県のブランド梨として知られています。
「にっこり」は、保存状態が良ければ2ヶ月以上日持ちさせることもできるそうです。
ギフトでも人気があり、栃木県の山口果樹園さんではお正月まで食べられる梨とも謳っています。

梨の冷蔵保存方法
梨の冷蔵保存方法は、下記の通りです。
- 梨を一つずつ新聞紙かキッチンペーパーで包む
- ヘタ(枝)を下に向けてビニル袋に入れる
- 冷蔵庫の野菜室に入れる
梨の乾燥を防ぎ低温を保つことで、傷みづらく瑞々しさを保つことができます。
ヘタ(枝)を下に向ける理由は
- 糖分を行き渡らせるため
- 梨の呼吸を抑えて乾燥を防ぐため
保存中は賞味期限に関わらず、時々傷んでいないか確認しましょう。
梨の常温での賞味期限
梨を常温で保存するときは、直射日光の当たらない風通しのよいところを選んで保存しましょう。
箱入りの梨は取り出して保存してください。
梨の品種別の常温での日持ちをまとめてみました。
品種名 | 常温での日持ち |
幸水 | 3~4日 |
かおり | 3~4日 |
長十郎 | 7日 |
豊水 | 7~10日 |
二十世紀 | 2週間 |
新星 | 2週間 |
秋月 | 10日から2週間 |
新高 | 2~3週間 |
にっこり | 1ヶ月 |
王秋 | 1ヶ月 |
日持ち期間が長いとされる品種でも「完熟状態でお届けしているのでなるべく早くご賞味下さい」と謳っていることもありますので確認しましょう。
気温が高いと傷みやすくなりますので、できるだけ冷蔵庫で保存したほうがよさそうです。
切った後の梨の日持ち
梨を切ったら冷蔵庫で保存しましょう。
切った梨の日持ちは冷蔵保存で2日程度です。
ラップに包んで保存袋に入れて冷凍すると1ヶ月ほど日持ちします。
食べるときは完全に解凍するとシャキシャキした食感がなくなってしまうので、シャーベット状態で食べるのがおすすめです。
切った梨の保存方法
切った梨は時間が経つとバナナやりんごほどではないですが、変色します。
梨に含まれる酸化酵素とポリフェノールが空気に触れて、化学反応を起こし酸化するためです。
でも、食塩水に浸すことで食塩の成分が梨の酸化酵素の働きを抑えられ、変色を予防できます。
食塩水の割合は水200mlに対して食塩はおよそ小さじ1/5程度です。
5~10分ほど浸けてから取り出し軽く水分を拭き取ってラップで包んでおきましょう。
また、砂糖水に浸すと砂糖水の粘土で梨の表面がコーティングされ、空気に触れにくくなるため変色防止の効果があると言われています。
砂糖水の割合は水200mlに対して砂糖は大さじ1杯を目安にしてください。
食塩水と同じように5~10分ほど浸して取り出してくださいね。
変色予防効果は梨の個体差も多少ありますが、5~6時間持続するようです。
来客の前に梨を切って用意しておきたいときや、お弁当に持って行くときなどにおすすめです。
また、切った後の梨は砂糖で甘くコンポートにしたりジャムにしたりして保存するのもおすすめです。
順に作り方を紹介していきます。
切った梨はコンポートに
<準備するもの>
- 梨2個(切った状態で500gぐらい)
- グラニュー糖100g
- はちみつ大さじ1
- 水500cc
- レモン汁小さじ1
<作り方>
- 梨の皮をむきくし形切りにする
- 鍋に水、グラニュー糖、はちみつを入れる
- 梨を入れて強火で煮てアクが出てくたら取る
- レモン汁を入れ弱火で15分ほど煮る(煮詰めない)
- 火を止め冷めたら保存用タッパーなどに移す
砂糖の分量はお好みで調節してくださいね。
一晩寝かせると味が落ち着いて美味しくなりますよ!
保存するときは、煮汁も一緒に入れて梨を浸した状態にしてタッパーに入れてください。
コンポートを冷凍するときは、汁気を少し切ってジップ付きの袋などに重ならないように入れて保存しましょう。
コンポートは冷凍保存で1ヶ月ほど日持ちします。
凍ったままのコンポートをアイスのように食べるのも美味しいですよ。
切った梨をジャムに
<材料>
- 梨2個
- グラニュー糖120g
- レモン大さじ1
<作り方>
- 梨を細かく切って鍋に入れグラニュー糖をかけて15分ほどおく
- 鍋に火をかけ沸騰したらアクを取る
- 弱火にしてレモン汁を入れ20分ほど煮る
- 梨の水分を飛ばしとろみがついたら火を止める
梨ジャムは、清潔なガラス瓶で保存すると冷蔵庫で3週間ほど日持ちします。
また、梨ジャムは冷凍保存も可能です。
一食分ずつ小分けに冷凍すると便利ですよ。
梨ジャムの冷凍保存は1ヶ月ほどの賞味期限になります。
食べるときは冷蔵庫に移して自然解凍してくださいね。
まとめ
梨の日持ちについてとカット後の梨の保存方法をお伝えしました。
梨の冷蔵庫での賞味期限
- 幸水は冷蔵庫で1週間が目安
- 豊水・長十郎は1週間から10日程度
- 二十世紀、新星、あきづき、新高は2~3週間
- にっこり・王秋は1ヶ月以上
梨の冷蔵保存方法は、キッチンペーパーに包みビニル袋に入れヘタを下にして保存する
梨の常温保存での日持ち
- 幸水・豊水は3~4日
- 二十世紀・秋月は約2週間
- にっこり 王秋は1ヶ月以上
切った後の梨は冷蔵保存で約2日間、冷凍保存で1ヶ月の日持ち
梨を購入の際は、品種を把握しておくといいですね。
冷蔵庫に入りきらないときは、切って冷凍しましょう!
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