オクラは生で食べると危険という声がありますが、生で食べることは可能です。
「オクラには毒がある、生で食べるのは危険」と言われるのは、オクラの種に含まれるアブシジン酸という酵素抑制物質によって、下痢や腹痛などが引き起こされることがあるためです。
このアブシジン酸は、オクラだけでなく他の野菜の種にも含まれており毒ではありませんが、生で食べると胃腸が弱い方などに症状が出ることがあるので、心配な方は軽く湯通しして食べることをおすすめします。
また、オクラを生で食べるときには、オクラの表面に生えている産毛で口触りが悪いので、塩をまぶしてまな板の上で転がす「板ずり」という下処理をしっかりしましょう。
それでは、オクラは生で食べると危険か、下痢や毒に注意した方がよいか、また下ごしらえのやり方などについて、もう少し詳しくご紹介していきます。
オクラは他の食材とも相性が良い食材なので、生で食べたいが危険性が心配という方、この記事を参考に、オクラを生で安心して食べてください。
冷凍オクラもおすすめです。
オクラは生でも食べられる?
オクラはしっかり下処理をすれば、生で食べることができます。
ネット上には、「オクラは生で食べても良いのでしょうか?私は軽く茹でたり焼いたりして食べるものかと思っていたのですが…。」という声もありました。
オクラを生で食べることに、やや抵抗がある人もいらっしゃると思います。
生のオクラは、茹でたオクラとは違った歯触りや風味を楽しむことができます。
また、加熱調理すると栄養が少なくなってしまいますので、生のまま食べた方が栄養を丸ごと摂ることができます。
オクラを生で食べるときの注意点
オクラは生で食べられますが、いくつか気を付けた方が良いことがあります。
下処理をする
オクラの表面には、産毛のような細かい毛が生えています。
塩で揉むと、この産毛を取ることができます。
この下処理をしないと、口当たりが悪くなります。
たくさん食べ過ぎない
オクラを生でたくさん食べてしまうと、消化不良を起こすこともあります。
野菜は生の方が消化に時間がかかり、特にオクラは食物繊維が豊富なので、食べ過ぎることで消化器官への負担が大きくなってしまいます。
オクラの種には要注意
オクラの中の白い種は、アブシジン酸という酵素抑制物質が含まれています。
オクラに限らず野菜や果物の種を食べると、体内の多くの酵素が分泌され胃や腸で消化しようとするので、それが腹痛の原因になります。
この酵素抑制物質は、加熱調理したり長い時間水に浸したりすることで取り除くことができます。
オクラを生で食べるということは、この酵素抑制物質も一緒に体内に入ることになりますので、腹痛や下痢などの症状が出る人もいます。
イチゴ、キウイフルーツ、トマト、ナス、きゅうりなどの小さな種は体内に入っても影響は少なく、食べても心配はないと言われています。
オクラもこの仲間に入ります。
しかし、胃腸が弱い人や幼児、高齢者などは、小さい種でも消化されにくい場合もありますので、心配な方は、加熱したオクラを食べる方が安心です。
私は、以前は何でもなく食べていたキウイフルーツやイチゴですが、ここ数年、これらを食べると、腹痛や下痢の症状が出るようになりました。
なので、最近はオクラを食べる時に軽く湯通ししてから食べています。
一般的にオクラの湯通しは2分弱茹でると言われていますが、1分程湯通ししてサラダのトッピングやお浸し、オクラ納豆などにして食べると、生のシャキシャキ感を味わえて栄養価の減少も少なくてすみます。
そして何より、安心して食べられます。
新鮮なオクラの見分け方
生でオクラを食べるには、新鮮なものを選ぶとよいでしょう。
- 新緑のような鮮やかな緑色をしているもの
- 産毛がたくさん生えているもの
- ヘタの切口の色が変色していなくて、瑞々しいもの
- 角がしっかりして、手で触った感じが硬すぎないもの
- 大きすぎない、小から中サイズのもの
大きめのオクラは種も硬いものが多く、生食には適さないでしょう。
オクラを生で食べるときの下処理のしかた
オクラの表面には、産毛という細かなとげのようなものがたくさんついていますが、この産毛は板ずりという下処理方法で簡単に取り除けます。
下処理の方法
オクラの下処理の方法を記します。
- オクラのヘタを切ってから、ガクは包丁で薄くむく
ガクの部分から切り落とさないことで、板ずりの時に種が出てしまうことを防ぎ、水で洗う時に水分が入ることも防げます。 - 水洗いをして、汚れなどを取り除く
- まな板の上にオクラを並べ、小さじ1程の塩を振りかける
- オクラの上に手のひらを軽く乗せ、コロコロと転がし、板ずりをする
こうすることでオクラの産毛を取り除くことができます。 - オクラについた塩を水で洗い流す
湯通しする場合は、塩を洗い流さないで、塩がついたまま茹でて大丈夫です。
この下処理は、オクラを生で食べる時だけでなく、火を通して食べる時も必要です。
下処理(板ずり)の効果
- 緑色が鮮やかになり、表面も滑らかになる
- 調味料が染み込みやすく、アクが抜け、殺菌効果もある
- 産毛が取れると、口の中でチクチクすることがなくなり、舌触りがよくなる
まとめ
オクラは生で食べると危険か、下痢や毒に注意した方がよいか、下ごしらえのやり方などについてお伝えしました。
- オクラは、しっかりと下処理をすれば生でも食べることができます
- 種に含まれている酵素抑制物質は、体内に入っても小さい種の場合は心配ないですが、腹痛や下痢などの症状が出やすい人もいます。胃腸が弱い人や幼児、高齢者などは、加熱したオクラを食べる方が安心です
- 下ごしらえは、板ずりといってまな板の上に乗せたオクラに塩を振り、手のひらで軽く転がすと、オクラに生えている産毛を取り除くことができます
オクラには植物繊維が多く含まれていて、動脈硬化予防、便器改善効果、胃腸の働きを助ける効果などが期待されます。
しかしこの栄養素は加熱することで減少してしまいます。
生のオクラは青臭く硬いので食べにくいという方は、この記事を参考にしてもらえれば、生で食べる美味しさを味わえ、栄養素もしっかり取り入れられて一石二鳥ですよ。
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