缶を開けたらすぐに食べられる便利で美味しいツナ缶。
ツナ缶には主に「水漬け」と「油漬け」がありますが、「油漬け」のツナ缶を使うとき油はカロリーが気になるので、捨てるという方が多いのではないでしょうか。
でも、ツナ缶の油は原材料である、まぐろやかつおから体にいい栄養が溶け込んでいるので捨てない方がいいという情報があります。
その一方で、ツナ缶の油は高カロリーのため、肥満の原因になったりツナ缶に含まれる水銀が体に危険を及ぼすも言われています。
今回は、ツナ缶の油はどうして体に悪いといわれているのか原因を詳しく調査しました。
また、ツナ缶を処分するとき手がベトベトにならない油の切り方を紹介します。
ツナ缶の油の活用法があることもわかりましたので、ぜひ最後までご覧ください。
ツナ缶の油は体に悪い?
ツナ缶の油は原料の魚からタンパク質やDHAやEPAが溶け出しているので、缶の中身は全部食べた方が体にいいといわれていますが、実際の栄養素の量は微量といわれています。
また、油は1g当たり9kcalと高カロリーのため、スプーン1杯程度でも100kcalは超えてしまい、カロリーを摂りすぎてしまいます。
ツナ缶に使われている油は「リノール酸」がたくさん含まれています。
「リノール酸」は、必要な栄養素ですが、他の食品からも摂れる栄養素で、摂りすぎると肥満の原因になるとも言われています。
油のカロリーが気になる方は、水漬けや調味液につけた油の使用が控えられたツナ缶を選ぶといいでしょう。
しかし、ツナ缶の油が体に悪いといわれている理由は、カロリーだけではありません。
実は、ツナ缶には微量ながら有害なメチル水銀が含まれていることがわかっています。
もう少し詳しく説明します。
ツナ缶の水銀量
メチル水銀がツナ缶に含まれている量は、一缶あたりの平均値は0.12ppm(mg/kg)と微量で国が定める魚介類の暫定的規制値の0.3ppm(mg/kg)を上回る製品はないと言われています。
ですので、ツナ缶を一度に何十缶も食べなければ安心して食べられます。
ただし、妊婦は胎盤を通して水銀が胎児に届いてしまいますので、ツナ缶に関しては規制はないものの、食べる頻度は少な目の方が安心です。
水銀は自然界に広く存在するものですが、特に海で獲られた魚介類に多く含まれると言われています。
水銀を食べたプランクトンや小魚をまぐろが食べることで、まぐろの体内の水銀の残留率が高くなり蓄積量が多くなります。
ツナ缶の原材料の中でメチル水銀の量は、まぐろの油漬けが最も多く、かつおが原料の「シーチキンマイルド」が少ないことがわかっています。
ちなみに、ツナ缶は名称で原材料によって違うのを知っていますか。
- シーチキンL (きはだまぐろ使用)
- シーチキンマイルド(かつお使用)
- いなばライトツナ(びん長まぐろ以外のまぐろを使用)
次にツナ缶を購入するとき見てくださいね。
本来、水銀は日々の食生活でも口に入ってしまいますが、自然に排泄され体内にとどまることは少ないです。
ただし、1週間のうちに1.75mg以上摂取してしまうと神経の障害が出始めてしまいます。
一缶あたりに含まれる水銀の量はごく微量ですが、1週間に2~3缶程度が適量とされています。
ツナ缶を食べるときは、健康のためにも油を切って使う方がよさそうです。
ツナ缶の油の切り方
ツナ缶の油はシンクに流さず、少し手間ですが、キッチンペーパーや新聞紙で拭き取ってから可燃ごみに出しましょう。
ツナ缶の油は、排水を詰まらせたり悪臭がしたりする原因になります。
ツナ缶の油を処分する時、手がベトベトして滑ってケガをしやすいので、手で触れずに油を切る方法を紹介します。
缶のふた(プルトップ)を利用
忙しい時に手を触れずに、簡単に油を搾ることができるおすすめの方法です。
他に道具は必要ありません。
【缶のふたを利用した油の切り方】
- 缶のふたを浅めに半分まで開ける
- 缶のふたを閉め中身を押して油をしぼり出す
- 缶を少し傾けてキッチンペーパーか新聞紙に吸収させ可燃ごみに出す
缶のふたの裏に中身がくっつくことがありますので、箸やスプーンで取り除いてください。
茶こしを利用
直径6~8cm程度の茶こしを使うと、ツナ缶の大きさとちょうどよく合い作業しやすいです。
【茶こしを利用した油の切り方】
- 茶こしより一回り大きいカップかお皿を用意する
- 茶こしをのせてキッチンペーパーを敷く
- ツナ缶を開けて中身をのせる
数分するとキッチンペーパーに油がしみ込んでいますので、中身は料理に使って油を吸ったキッチンペーパーは可燃ごみで捨てましょう。
また、ツナ缶専用のスプーンもありますよ。
少量なら使うと便利です。
スプーンで使う分の油を切ったら、残りの油は上記と同じようにキッチンペーパーに含ませて処分してくださいね。
ツナ缶の油の使い道
ツナ缶の油はドレッシングやチャーハンなどの料理にそのまま使えますが、災害用のランプとしても活用できることが、警視庁警備部災害対策課のTwitterで紹介されています。
【身近なモノ活用術】ツナ缶の油を利用したランプです。缶に穴を開け、芯を差し込みます。芯には綿のひも等が良いそうですが、コーヒーのフィルタをこよりにして作ってみました。2時間位もちます。もちろん中身も食べました(油が減ってヘルシーかも) pic.twitter.com/cqqeOFN7f0
— 警視庁警備部災害対策課 (@MPD_bousai) November 28, 2013
早速詳しく説明します。
災害用のランプ
災害時の非常食として準備しているツナ缶は、停電時のランプとしても活用できます。
中身のツナは、ランプとして使ったあと食べることもできますよ。
それでは作り方を紹介します。
【準備するもの】
- ツナ缶
- 綿のひも(キッチンペーパー、コーヒーフィルターも可)
- ライター
ひもがなければキッチンペーパーやコーヒーフィルターを重ねて巻いて、隙間に入るくらいの細いこよりを作ってください。
【作り方】
- ツナ缶のプルトップを浅めに少し開ける
- 開けたところに綿のひもを差し込みツナの油を浸すようにする
- ライターでひもに火をつける
だんだんひもに油がしみてきて、火は2時間ほどもつようです。
缶は少し熱くなるので、テーブルに置くなら下に何か敷いた方が安心ですよ。
尚、地震の影響で停電が起こっているときは、余震による二次災害の心配があるので注意が必要です。
室内で行う場合は魚臭くなりますし、換気にも十分気を付けましょう。
まとめ
ツナ缶の油が体に悪いといわれる原因、油の切り方、油の使い道を調査しお伝えしました。
- ツナ缶の油が体に悪いといわれるのは、高カロリーなことと微量のメチル水銀が含まれていることが原因
- ツナ缶の油の切り方は、缶のふたで絞るか茶こしを利用すると手を触れずに処分できる
- ツナ缶の油の使い道は料理のほかに災害時のランプという活用法がある
体のことを考えたら、ツナ缶の油は切って食べた方がよさそうですね。
非常時にランプとしても食事用としても重宝するツナ缶は備蓄しておきましょう。
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