アスパラは、鮮やかな緑色で春を感じさせる野菜ですが、今では産地を変えて栽培され、他の季節でもそのシャキシャキした食感を楽しめるようになっています。
しかし、アスパラは鮮度が失われやすく、すぐにしなしなになったり、色が変化したりしやすいです。
スーパーで買ってきて数日したら、「あれっ、これ食べても大丈夫?」と心配になることもあります。
アスパラが腐っているかどうかの見分け方のポイントとして、次のような変化が起こってきます。
- 酸っぱいような異臭がする
- 茶色っぽく変色する
- 穂先が柔らかくなり、折れ曲がってくる
腐ったアスパラの臭いは強いので、腐ったかどうか判断しやすいです。
また、アスパラは穂先から傷み始め茶色っぽく変色し、全体的に柔らかくなるので、見た目と触感からも腐っているか見分けることができます。
それでは、アスパラが腐っているかどうかの見分け方はあるか、臭いや色、見た目の状態はどうなるのかなどについて、もう少し詳しくご紹介していきます。
アスパラは、お弁当に入れてもおかずの一品としても彩りが良いので、時々使いたいけれど、傷みやすいので食べられるかどうか心配になるという方、この記事を参考にしてもらえればアスパラ料理を安心して作れますよ。
アスパラは腐るとどうなる?
アスパラが腐ってくると、臭い、見た目、色、味などに変化が表れます。
どのような特徴が見られるのか、それぞれについてお伝えします。
臭いの特徴
アスパラは腐ってくると、酸っぱいような異臭がしてきます。
新鮮な時は青々しい香りがしますが、傷み始めると酸味のある臭いになり、さらに劣化が進むにつれ、酸味臭は強くなり、腐敗臭に変わります。
腐ったアスパラの臭いは強いので、腐ったかどうか判断しやすいです。
匂いに違和感がある場合は、食べるのは止めましょう。
見た目の特徴
- 穂先が柔らかく、折れ曲がっている
- 汁が出てぬるぬるする
- しなびている
- カビが発生している
腐ったアスパラは見た目でも違いがよくわかりますので、見分ける際に役立ちます。
新鮮さが失われたアスパラは、硬さや水分がなくなり柔らかくなります。
さらに進むとぬめりが出たり、カビが生えたりして食べられなくなります。
ただし、単に水分が抜けて乾燥し、しわしわになっているだけの場合もあります。
傷んでしまったいるのか、水分が抜けてしまっただけなのか分からないときは、1cmくらい切り落として(水揚げをよくするため)水に浸けるか、濡らした新聞紙やキッチンペーパーを当ててみてください。
アスパラに新鮮さが復活すれば食べられます。
色の特徴
- 茶色っぽく変色している
- 黒ずんでいる
アスパラは穂先から傷み始め、緑色(時には紫色)だった穂先が茶色くなります。
これは腐っている状態です。
穂先のみが変色しているのであれば、その部分を切り落とし茎は食べられることもありますが、その場合は、色だけでなく臭いや感触などでよく見極めて食べるようにしましょう。
味の特徴
- 酸っぱい味がする
- 歯ごたえがない
- 粘り気がある
腐ったアスパラは、口に入れた瞬間にはっきりわかるほど違和感のある味がします。
部分的に上記のような味がする場合もありますので、その部分を取り除いて、感触などを確認してから大丈夫ならば食べられることもあると言われています。
腐ってしまったアスパラを見分ける上で、新鮮なアスパラの特徴を知っておくと、対比できて参考になると思いますので、お伝えします。
新鮮で美味しいアスパラの特徴
- 穂先の太さは茎と同じくらいで、しまっている
- 茎はまっすぐでハリがある
- 色が鮮やかな緑色をしている
- 切り口が新鮮で乾燥や変色をしていない
- 「はかま」の数が少ない
アスパラは新鮮さがなくなると、穂先が開き緩くなってきます。
また穂先に行くほど細くなっているものは、筋っぽい食感のものが多く、穂先が曲がっているものは乾燥ぎみで、どちらも味が落ちているものが多いです。
茎はまっすぐに伸びていてしわが出ていないものが良いでしょう。
「はかま」(茎にある三角形のもの)は、苦味があったり硬かったりするものがあるので、できれば数の少ないものがよいでしょう。
アスパラの保存方法と日持ち
常温での保存方法と日持ち
アスパラは常温では傷みやすいので、常温保存には向きません。
常温では、その日1日しか日持ちしないと思った方がいいでしょう。
アスパラは保存温度が高いと、収穫後も成長するため傷みが早くなるとされています。
常温で保存すると、乾燥が進み筋っぽい食感になるだけでなく、味や栄養も落ちてしまいます。
どうしても冷蔵保存ができない場合の、常温保存方法についてお伝えします。
- 新聞紙か湿らせたキッチンペーパーで包む
新聞紙に含まれている油分が、適当な湿度を保つのに役立ちます。 - 直射日光の当たらないできるだけ涼しい場所に、穂先を上にして立てて保存する
アスパラを横にして保存すると、穂先を上に持ち上げようとして不必要なエネルギーを消費するため、鮮度が落ちます。
発泡スチロールの箱の中に保冷剤と一緒に入れると、より安心できます。
この方法で保存するのは、できるだけ冷蔵室に近い状況で保存できるようにするためです。
しかし、冷蔵室ではないので、日持ちの目安は1日半くらいでしょう。
冷蔵での保存方法と日持ち
アスパラは冷蔵保存することで、4~5日ほど日持ちします。
アスパラは、2~5℃で保存することで長持ちさせることができると言われていますので、野菜室(3~7℃)ではなく、冷蔵庫の冷蔵室(2~6℃)で保存するとよいでしょう。
乾燥すると腐ってしまうアスパラを冷蔵保存して長持ちさせるには、乾燥を防ぐことと湿度を保つことが大切です。
生のままで冷蔵保存するやり方
- アスパラの根元の部分を、1cm程切り落とす(水揚げをよくするため)
- 牛乳パックや瓶、ペットボトルなどの空き容器に、湿らせたキッチンペーパーを敷き、穂先を上にして立てる(水を数㎝入れた空き容器に、アスパラを根元から差し入れてもよい)
- 乾燥を防ぐために上からポリ袋やラップなどで覆って、冷蔵庫のドアポケットなどに保存する。
水は、1日に1回は変えましょう。
この方法は切り花を長持ちさせる方法と同じだと思います。
花屋さんで切り花を買う時、切り花の根元を濡らしたペーパーや綿で覆った後、アルミホイルやビニールで止めてからラッピングしてくれます。
私は、買って来た切り花を切り口が乾かないうちに、水切り(茎の先を水に浸して1cm程切り落とす)をしてから、花瓶に差します。
こうすることで花は長持ちします。
茹でてから冷蔵庫で保存するやり方
- アスパラを固めに茹でる
- 茹でたアスパラは、キッチンペーパーで拭くなどして水気をしっかり切る
- 食べる分に小分けしてからラップで包む
- 冷蔵庫の冷蔵室に入れて保存する
アスパラは冷凍保存も可能です。冷凍保存について知りたい方はこちらをご覧ください。
まとめ
アスパラが腐っているかどうかの見分け方はあるか、臭いや色、見た目の状態はどうなるかなどについてお伝えしました。
アスパラが腐って食べられなくなった時の特徴は、
- 酸っぱいような異臭や腐ったような臭いがする
- 見た目は、穂先が柔らかく折れ曲がったり、汁が出てぬるぬるしたりする
- 色は茶色っぽくなったり、時には黒ずんだりする
- 味は酸っぱい味がして、粘り気がある
などです。
アスパラは、比較的腐った時の見分けがつきやすいので、違和感をもったら食べるのは止めましょう。
アスパラの穂先には、ポリフェノールの一種であるルチンが豊富に含まれていて、高血圧や動脈硬化の予防に役立ち、美肌効果もあると言われています。
アスパラギン酸はアミノ酸の一種で、胃腸を強くしたり肝機能を高めたりする効果や疲労回復効果が期待できます。
また、ビタミンB2や植物繊維も豊富です。
アスパラが腐ってしまったか心配になった時、見分ける際にこの記事を役立てて、アスパラの栄養素をしっかり摂り入れてもらえたらうれしいです。
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